2012年05月31日のエントリー

現場省略の交通事故処理とは?

2012年05月31日 · コメント(0) · 未分類

もう10年程前になるでしょうか、現場見分省略の交通事故処理制度というものができました。現場省略交通事故処理が可能な交通事故は①交通事故による怪我人がいない交通事故(物損事故である)②両当事者の車が自走可能で最寄の警察施設まで運転手が揃って事故車と一緒に移動できる(一方が飲酒、無免許、無車検等なら当然できません)③両当事者が警察官の現場見分を望んでいない、などの条件を満たしている場合の交通事故処理方法です。この制度は警察官の現場見分を行おうとすると、事故発生時から現場見分終了まで1~2時間程度、事故が同時多発している場合には更に長時間事故当事者は事故現場に拘束されることになり相当な負担が強いられることになり、その負担を軽減させるという目的で開始されたものです。同時に日々発生する物損事故処理をする警察官の事務処理を効率化させる目的もあります。比較的単純軽微な物損交通事故は事実上刑事手続きを行わず双方車両の被害修復による円満解決によって当該事故を終息する制度とも言い換えられます。民事上の被害回復であるなら警察を介さず保険会社調査員による調査手続きでも実務上は用を足すのですが、法律上、交通事故が発生したなら最寄の警察署の警察官に届け出る義務があり、また交通事故証明書の発行にはどうしても警察官が作成する物件事故報告書が必要なため、両当事者揃って、事故車と共に警察施設に出向き警察官が物損被害を確認する必要があるのです。※交通事故証明書の発行は自動車安全運転センターの業務であり、都道府県警察ではありません。このように大変便利で画期的な現場省略交通事故処理制度ですが、制度ですので一長一短が必ずあります。追突事故などで2~3日してから痛みが出てきて人身事故に切り替わる場合や、保険金詐欺事件などに悪用されやすい、示談解決が思うように進まず保険会社を巻き込んでのトラブルになるといったことが短所の例でしょうか。私の私見としては見ず知らずの人間同士が偶然に出会ったのですから、軽微な物損交通事故でも警察官の臨場と現場見分は省略せず、尚且つ携帯電話のカメラ機能で十分ですので、ご自身のお車のみならず、相手方の車の全体と破損部位の状態、散乱した部品の状態程度5~6枚の写真は撮影しておくほうが無難だと考えております。もちろんトラブルになる恐れが無いと判断できる事故であるなら現場省略交通事故処理制度はとても便利です。

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適正捜査とはなんでしょう?

2012年05月29日 · コメント(0) · 未分類

午後帰宅してパソコンを開いて最初に目に飛び込んできた新着ニュースは下記のURLです。20年前に警察回りをしていた記者の意見として報道されていました。20年前というと私が警察官になったころです。少なくても平成時代の警察官として昭和の警察官から教育を受けてきた私には・・・・う~む、本当にこれで警察はいいのだろうか?という個人的な疑問を感じました。もちろん論理の対する人の感じ方は様々あって当然ですので、そのとおりだ、という方がいても私は論争するつもりはありません。
確かに世の中には「必要悪」というものが存在しています。しかし、捜査機関に必要悪を認めてしまったら合法・合理・妥当という捜査の基本が崩壊し、証拠、捜査について決められた刑訴法そのものが意味をなさなくなってしまいます。本来は国民の信頼を得た警察組織に対して国民があらゆる捜査情報を提供し、犯罪検挙に結びつけるのが適正捜査の基本だと思います。その信頼を得ずして蛇の道は蛇、的に情報収集し、その収集方法が表面化できないために、今度は捜査報告書に虚偽内容を記載する、という結果をもたらすことになります。捜査員の情報網(畑)というものは善良な一般市民を主体にして作るべきだと思います。悪と捜査機関が手を組んで、さらにもっと悪い悪を取り締まるという手法は、あくまで個人的に賛成はできません。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/120529/waf12052915270032-n1.htm

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捜査書類調査最中に・・・

2012年05月28日 · コメント(0) · 未分類

捜査書類は有印公文書で、事件事故を形作る重要な書面です。原則は捜査した都度、捜査した内容や捜査結果を正確に上位階級の者に伝えると同時に、検察官や裁判官に対しても客観的事実を伝える役目を果たしております。そこに虚偽の内容を記載すれば上位階級者などの正確な判断を誤らせ、虚偽事実が事件の真相として貫かれしまうのです。一般的な捜査報告書の性質は事実ありのままに、捜査員の主観を排除して客観的事実を記載するものですが、総括捜査報告書などのように、事件事故の総括(まとめ)を記載する捜査報告書は、事件担当捜査官がこれまでの捜査結果を基にして事件の経過や概要を記載するため、捜査官の主観的意見が多く入り込みがちになります。もちろん、主観的意見が多様されている捜査報告書などは上位階級者が決裁する段階で不適切と判断するのが本来の決裁制度というものでしょうが、「組織防衛」と「保身」の概念から大きく逸脱していない報告書類はスムーズに署長を経由して検察庁へと送付されてしまうのです。この「組織防衛」と「保身」の概念を象徴する報道が本年4月26日に報道されています。秋田県警の巡査長が「任意提出書」とういう犯罪被害者からの署名押印等がある司法書類を誤って破棄したところ、巡査長自ら、被害者に無断で住所、氏名を書き、自分の指で代印して任意提出書を作り直していた、という不祥事です。これは公文書に他人の氏名を記載し、自らの指で代印するわけですから許されるはずがありません。ところが秋田県警監察課は「巡査長に書類を行使する目的はなく、偽造にあたらない」と判断し本部長訓戒処分という警察内部処分にとどめ事件の終息をはかったという報道です。行使の目的がなければ公文書偽造は成立しない、という犯罪構成要件に照らしての処分でしょうが、存在しなければいけない任意提出書を破棄して、その再作成を自らしたのですから、どのような聞き取りで行使の目的を否定したのか不審点が残ります。しかし、厳しい取調べと法解釈によって巡査長を公文書偽造で事件化することは県警にとっては大きな打撃で、巡査長の監督・管理責任の追及なども考えれば組織防衛と各級幹部の保身のため最善の策を講じたものと思います。大切な書類を破棄してしまい追い詰められた巡査長の気持ちはわかりますが、他人の住所、氏名を代筆代印する行為を選択した段階で国民の権利義務を直接制限することが可能な捜査機関に従事する公務員としては資質を疑うべきだと思います。そして、このような行為に走った巡査長のみならず、「間違いって破棄してしまいましたので、もう一度被害者のところへ伺って任意提出書を再作成してもらってきます」と進言できない組織風土が警察不祥事の核ではないかと思います。
当社に送付していただいている事件捜査書類を精査中ですが、「よくもまぁ、見境もなく書いたものだ」と思う内容な多く見受けられたのでこのようなブログとなりました。
第一次捜査権を持つ県警にあっては、組織 VS 被疑者の構図で勝ち負けを競うことを目的とせず、とことん真実真相を見出す機関であって欲しいと願います。
日本交通事故調査機構の企業理念→http://www.jikochosa.co.jp/

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見通しの悪い交差点での交通事故

2012年05月27日 · コメント(0) · 未分類

交差点はどうしても交通事故が多く発生する場所ですが、なかでも見通しの悪い交差点は注意が必要です。
ときおり見通しの悪い交差点での事故調査を実施していると、「相手の方が私の車の側面にぶつかってきたのですから、私は悪くないですよね?こういう場合どっちがよりわるいんですか?」と聞かれることがあります。私が現職中の時も「この事故はどっちが悪いんですか?」と聞かれることがたびたびありました。少なくても現職の警察官は「どっちが悪い」という結論は出さないはずです。理由がいろいろですが、私の場合は「この交通事故はどっちが悪い?」と聞かれても「交通事故は起きたらどちらも悪い、マイナスの生産です。起きていい事故というものはありませんから、どちらも悪いです」と答えておりました。写真のような見通しの悪い交差点での出会頭事故の場合は、道路幅員や優先道路の規定なども適用されずお互いそれぞれの責任で発生した事故と考えて話し合いを進めていかなければならないと思います。
道路交通法42条では徐行すべき場所が明記されており、左右見通しのきかない交差点に入ろうとするときは、徐行を義務ずけております。お互いに、危険を感じたら直ちに停止できる速度(徐行)で交差点に進入すれば事故は未然に防止できるということです。
「私は減速したけど、相手は減速しなかったから相手の方が悪い」という理屈はとおりません。なぜなら、なんのために減速したのでしょう?せっかく減速したのなら、事故という結果を回避するまで減速すればよかったわけで、相手の速度は無関係だからです。車同士の交通事故を未然に防止するためには、相手方の運転に期待するのではなく、自らの運転で事故を防止するという心掛けが大切だと思います。

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警察官によるひき逃げ交通事故、第三者機関の調査必要性

2012年05月25日 · コメント(0) · 未分類

交通事故犯罪の中では飲酒運転などと共に極めて悪質性の高い犯行形態としてはやはり「ひき逃げ」だと思います。交通事故を起こしておきながら、怪我人の救護やその後の処理を放棄して現場から立ち去るのだから被害者にとっては絶対に許しがたい犯行形態でしょう。各都道府県警察交通部でもひき逃げ交通事故の検挙率は交通犯罪検挙率のバロメーターとして徹底した検挙方針をとっていると思います。ところが、本日5月25日付けの報道によりますと、またしても警察官によるひき逃げ交通事故が発生し、53歳巡査部長が福岡県警に逮捕されました。逮捕された警察官も福岡県警久留米署西鉄久留米駅前交番勤務ということです。
このような公務員犯罪は身内が身内を捜査することになり、いかに県警が「公正に捜査し厳正に処分する」と声を大きくして発表したところで、被害者はおろか、国民はやはり適正捜査に疑念を抱く結果になると思います。実際福岡県警は今年に入ってどれほどの不祥事を起こし、再発防止のコメントを発表しているのでしょう。7件、8件?このような状態の組織で適正捜査を期待して欲しいと訴えても失墜した信頼関係では無理だと思います。このような時は、最近話題に聞く、第三者機関による調査の必要性、だと思います。本当にこの種事件は残念でなりません。

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交通事故調査の基本

2012年05月24日 · コメント(0) · 未分類

交通事故調査の基本はなんといっても現場や車、人などの痕跡を緻密に観察することである。肉眼で観察して見えるものは警察官であれ民間地域住民であれ同じものが見えるはずです。痕跡が残っているのなら警察官が見ても痕跡の存在はあり、という結果になるし、民間地域住民が見ても同じように痕跡の存在は確認でるはずです。警察官にしか見えない、という痕跡はないし、民間地域住民にしか見えない、という痕跡もありません。痕跡というものは共通の証拠だからです。交通事故調査をする上ではこの基本を絶対に忘れてはいけないと思っています。
ある交通事故が発生した時、警察官は110番通報などによって交通事故を認知し、既に発生している事故現場に臨場して事故捜査を開始します。これを警察官は「先着」とか「第一臨場」と言って真っ先に事故現場に到着したようなイメージを多くの人に抱かせてしまいます。しかし、警察官が第一臨場する以前から、事故直後の状態やあるいは事故発生そのものを見ている民間地域住民が存在していることを忘れてはいけないと思います。ところが、法廷闘争の場になると、民間地域住民が説明した痕跡や物の存在は、警察官が追認して捜査報告書や実況見分などの司法書類で存在したことを明らかにしないと、痕跡や物は存在しなかった、という結論に達してしまうのです。よく聞き込み捜査という捜査方法を耳にすることがあると思います。犯罪事件現場周辺で捜査員が事件に関係するような事象について地域住民などから話を聞くものですが、聞き取りした内容が、捜査報告書や参考人供述調書という司法書類にまとめあげられ、はじめて地域住民が体験したことが捜査の土俵に上がってくるのです。目撃者などの事件協力者がいかにマスコミやネット、ブログで事実体験したことを掲載しても、司法書類に反映されなければ目撃者が体験した重要な目撃体験は存在しなかったと同様になってしまうのです。このような性格の司法書類(公文書)は客観的内容を記載すべきで、捜査員の主観は排除されるべき義務のある文書だと思います。さもなくば、本当に事件現場に存在した物が、捜査員の主観によって存在しなくなるのですから。
捜査機関による虚偽捜査報告書の作成や証拠編の捏造が全国各地で頻繁に発覚している現在では、なおさら捜査機関の書類を重要視する真相究明方法から、物や痕跡を重要視する真相究明方法へ移行すべきではないかと思っております。

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白バイ乗務経歴者として、白バイ事故調査をしてみようかと・・・

2012年05月11日 · コメント(0) · 未分類

みなさんは愛媛白バイ事件という事件をご存じでしょうか?愛媛白バイ事件と高知白バイ事件という二つの白バイが関係している事件はインターネットキーワードで簡単に検索できる事件で、私もとても関心を持っている事件です。特に私の場合は白バイ乗務経験者であり、警察官現職当時に発生した白バイ同僚が絡んだ事故ということで、その経歴がなおさら関心を強めているのかもしれません。来月には私も四国に乗り込む予定でいます。何の役にも立たないかもしれませんが、じっとしていることができません。
さて、その愛媛白バイ事件ですが昨日控訴審判決があり高松高裁で控訴人の敗訴という判決がありました。しかも第一審よりも後退した内容の判決で、県や国を相手にして法廷で闘うことの難しさがよくわかります。これから判決文を熟読して四国入りした時に出遅れないようにしたいと思います。
いつも思うのですが、この日本という国では真相を明らかにして、真実に基づいて処分され、真実に基づいて救済される、という当然のことができないのです。おかしいです。

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交通事故調査のブログを書きたいのですが・・・

2012年05月11日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

また、絶対に起こしてはならない警察不祥事がありましたので、その感想を書いてみたいと思います。警察官の職に限らず公務員として最低限守って欲しいルールとはなんでしょうか?私は虚偽公文書作成とか偽造公文書作成という犯罪は最も犯してはならない公務員の基本のルールだと思ってます。われわれ民間の調査業でも調査報告書に虚偽事実を書くということは許されないし、他の会社であっても稟議書や報告文書に虚偽記載をする行為は組織の存続を揺るがす大きな問題だと思います。
神奈川県警中原署の34歳巡査が虚偽の公文書を作成し自転車盗を検挙したという犯罪検挙を捏造していた裁判の判決がありました。裁判官は判決の中で「警察の捜査全体に対する社会の信頼も大きく損なわれ、社会的反響も大きい」と述べています。そのとおりで虚偽文書は絶対に作成してはなりません。
しかし、今回の神奈川県警中原署の案件が特異稀な、例外的事案ではありません。これまでも何度も何度も全国都道府県警察では虚偽公文書作成事件が繰り返し発生しているのです。交通事故調査を営んでいると、交通違反や交通事故は国民にとって身近に経験する法令違反なのですが、この中も本当に多くの虚偽公文書(捜査報告書や実況見分調書など)を目にすることが多々あります。私は犯罪捜査を目的に交通事故調査は行っておりません。しかし事実と異なる内容の報告結果に対しては毅然と報告文書の虚偽性を明記したいと考えています。

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失効無免許でパトカー運転

2012年05月11日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

愛知県江南署の24歳巡査が運転免許を失効したまま約2ケ月間、パトカーを運転していた事実が発覚しました。報道ではこの事案について巡査は「うっかり失効」ということで刑事処分ははく警察内部規定に基づいて処分を検討するということです。
さて、「うっかり失効無免許」とうどういうもので、どうして無免許運転なのに刑事処罰がされないのでしょう?これは、道路交通法上で無免許運転は故意班とされいるからです。ですから同じ有効期限が失効した無免許でも、「有効期限が切れていることは知っていたが忙しくて免許更新にはまだ行ってません」とう類の失効無免許は立派に無免許運転が成立し刑事処分を受けることになります。しかし「有効期限が切れていることをすっかり忘れてました、確か来年が更新時期だと思ってました」と勘違いや思い込みのまま車を運転しても、これがいわゆる「うっかり失効無免許」というもので刑事処罰の対象にはならないのです。
では、うっかり失効無免許のまま一時不停止違反をして警察官に止められてしまったらどうなるでしょう?答えは通常の青切符(反則告知)処理はされません。ここからは非反則者とか非反則行為という極めて難しい、というよりややこしい概念があるため説明は省略します。お聞きになりたい方は直接お問合わせください。話を戻して、うっかり失効免許のまま一時不停止違反で取締りを受けると赤切符処理され違反項目は、無免許運転と一時不停止の2つの違反として処理されます。赤切符ですので銀行に行って一時不停止違反の反則金7000円を銀行で仮納付する手続きもありません。成人であれば検察庁に送致されたうえ、反則金相当額の罰金が科せられるのが通常だと思います。
ところでこの巡査の上司の警部補は巡査の事案を把握しておきながら署長、副署長に報告していなかったということも発覚し、監察官は警部補の処分も考えているという報道です。どうしてこうも処分、処分となるのか・・・・・本当に残念です。そして副署長は例によって「再発防止に努める」とコメントしてます。しかし、ここが私なりに許しがたいところですが、警察署にも安全運転管理者という責任の者がいます。普通の場合、安全運転管理者は副署長であり、公務の一環として安全運転管理者講習を受けているはずです。そして安全運転管理者は、運転手が飲酒運転や過労運転、無免許運転などにならないように管理する立場にあるのです。
運送事業者の場合はこの安全運転管理者の責任が強く求められます。その責務を副署長が果たしているのなら、警部補からの報告を受けなかったので知らなかった、という言い訳はできない立場にあると思います。再発防止に努めます、というコメントではなく、未然に防げなかった責任を自らに科すのが、組織上の地位、立場というものだと思います。

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