2013年11月28日のエントリー

交通事故厳罰化法案でも残る不安

2013年11月28日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

悪質な自動車運転で他人を死傷させた場合の罰則を強化する
「自動車運転死傷行為処罰法」が11月20日に参議院で可決して成立した。
この法案は全国の多くの被害者遺族の努力があってされたことについて敬意を表したいと思う。
しかし、私は刑罰の厳罰化が直接交通事故防止に寄与しないことを訴え続けたいと思う。
確かに、飲酒運転や無免許運転という違反行為の抑止にある程度の効果は期待したいが、交通事故捜査に従事していた経験で話せば
違反行為と交通事故の原因は全く別だからである。
ところで、この交通事故厳罰化の法案が成立しても、肝心の警察交通捜査がずさんで
捜査官の能力が追い付かなければ、全く役に立たない実例が報道されている。
警視庁は11月21日、捜査書類の改ざんし、「ひき逃げ事故」や「無免許運転」をした男の容疑を見逃したとして
虚偽有印公文書作成・同行使及び犯人隠避の疑いで亀有警察署交通課の巡査部長を書類送検し、その上で停職1か月の懲戒処分にした。
巡査部長は11月22日付けで依願退職した。
警視庁によると、巡査部長は東京都江東区内で起きた停車中のタクシーに乗用車が追突した人身交通事故の捜査を担当した。
交通事故直後に乗用車の運転手は事故現場から逃走し、ひき逃げ事故となった。
その後、乗用車の20台の運転手が警察署に出頭し、無免許運転だったことも判明したが、運転手の供述調書には
道路交通法違反(ひき逃げ)の被疑事実を記載せず、さらに運転免許の有効期限を改ざんして道路交通法違反(無免許運転)の被疑事実も隠蔽。
結局、無免許ひき逃げの男について自動車運転過失傷害容疑のみで東京地検に書類送検した。
巡査部長はこのような不正、ずさんな交通捜査を行った理由について
「捜査手続きに自信がなかった」と自認している。
警視庁交通課に勤務する巡査部長の警察官でも無免許・ひき逃げ事故の捜査手続きに自信が持てないのである。
全ての交通警察官がこのような捜査に弱いわけではない。
しかし、たとえ交通事故処理は基本的に一人の警察官が事故臨場から送致まで全てを取り扱うといったところで
警部補、警部、警視といった各級幹部による組織捜査が行われることに違いがない。
つまり、現場の警察官の不手際は各級幹部の組織捜査においても是正されず
ずさんな虚偽捜査が行われてしますのである。
このような体質、未熟な警察捜査が現に行われている限り
厳罰化法案は何の役にも立たない。

知人のジャーナリストである柳原三佳が11月25日発売の週刊朝日12月6日増大号で同様の懸念を抱く
愛知県名古屋市の2つのひき逃げ遺族の不安を指摘している。
まさにそのとおりである。
その中の1件は、警視庁の案件と同じで事故発生後に現場から逃走、1時間30分後に現場に舞い戻り
ひき逃げ事故として検挙された。
しかし、名古屋地検ではひぎ逃げ事実を処分保留にしている。
処分保留にしている大きな理由の一つに、どうしても納得できない杜撰、恣意的な捜査が行われている。
遺族代理人弁護士も起訴が当然の立場で訴え、また名古屋第一検察審査会も不起訴不当の議決を下している。
このひき逃げ死亡事故は私も検証を開始するため先日名古屋を訪れた。
やれることをやってみようと思う。
捜査態勢の在り方を変えなければ、厳罰化された法令適用後も同じ過ちは繰り返される。

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警察車両との交通死亡事故

2013年11月27日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

とても残念な報道がありました。
11月26日午前2時ころ、兵庫県姫路市東駅前町の市道交差点で、兵庫県警姫路署地域課の巡査部長運転の捜査用車が、姫路市西延末の女性会社員と出合い頭に衝突し、女性会社員の死亡しました。
兵庫県警姫路警察署の発表によると、男性巡査部長の運転する捜査用車は、飲酒運転の検問を突破した乗用車を赤灯とつけサイレンを吹鳴して、いわゆる緊急走行で
追跡中だった。
捜査用車は交差点を赤信号を減速して進入したところ、青信号に従って交差道路を直進してきた女性会社員が運転するバイクと
出会いがしらに衝突したというものである。
交通事故現場はJR姫路駅の北約200メートルの繁華街。
検問を突破した乗用車はそのまま逃走した。
この警察活動に何か県民の利益はあったのだろういか?
果たして検問を突破した乗用車は本当に飲酒運転だったのだろうか?
その疑いも晴らせずに、逃走されて終結。
追跡した結果は、全く無関係の女性会社員を死に至らしめた。
まさか、女性会社員に対する交差点安全進行義務違反など立件することは無いと思うが
交通ルールを守っている者が、交通ルールを守らせる者に命を奪われた。
ご遺族の気持ちを思うと、本当に理不尽でたまらないと思う。
兵庫県姫路警察署副署長は「今後、緊急走行中の事故防止について指導を徹底したい」などと
全く他人事のコメントをしている。
今後?それでは今まで何をしていたのだろう?
今後では、もう失われた命は戻らないことを全く認識していないようである。
私は遺族は怒るべきだと思う。
お亡くなりになった女性会社員に心よりご冥福を申し上げます。

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交通事故対談

2013年11月24日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

平成25年11月23日、東京飯田橋で交通事故問題、司法問題など長年取材、執筆活動を続けているフリージャーナリスト柳原三佳さん、元さいたま地方検察庁交通部長検事依田隆文さんと交通事件事故に関する対談を行いました。
約2時間にわたり現場の交通事故捜査係警察官の日常勤務、事件送致までの流れ、事件送致を受けた検察官の対応、被害者との関わり方などの実情をわかりやすく質問形式でお答えしました。
この対談の模様は近日中に編集してアップします。
今現在、交通事故当事者となって不安を抱えている方や、交通事件事故とは無関係の方にも是非見て欲しいと思っています。

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ひき逃げ死亡事故調査

2013年11月22日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

平成24年7月27日午前0時28分ころ、名古屋市南区菊住の道路でひき逃げ交通死亡事故が発生しました。
地元の所轄警察署では犯人を自動車運転過失致死と道路交通法違反(ひき逃げ)で逮捕、検察官に事件を送致しました。
しかし送致を受けた検察官は複数人が変更になり
ひき逃げ犯罪は成立しないとする意見と
必ずひき逃げ犯罪で起訴するるという
相反する意見がなされ、結局はひき逃げについて不起訴(犯罪として裁判にかけないこと)の処分になりました。
しかし検察審査会は検察官の不起訴処分について
不起訴不当の採決を出しました。
検察官が不起訴にした理由は
犯人が轢いたのは人だと思わなかった、ゴミだと思ったと
容疑を否認していることが理由になっています。
このような経緯から今回私にできる調査を行ってみようと思います。
検察官が公判請求を躊躇する警察の初動捜査と取調べの状況が
どのようなものであるのか実況見分調書から調査を始めようと思います。
このような調査活動は私のような者だからできるのであり、お役に立ちたいと思います。
どんなに法律を改正して罰則を強化しても
警察の初動捜査とその記録が適正に行われなければ検察官は
法律を武器に犯人を処罰する手続きさえも踏むことができないのです。
弁護士の先生も強い意志を持っている方で心強く感じています。

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長崎県警察官の飲酒当て逃げ交通事故

2013年11月15日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

また、警察官の酒気帯び運転、当て逃げ交通事故が発生したという警察発表があった。
長崎県警は本年9月6日午前1時40分ころ、長崎市万屋町の市道で酒気を帯びた状態で乗用車を運転し、歩道脇の石柱に衝突する交通事故を起こしたが、そのまま現場から逃走した疑いで
長崎県警の31歳の警察官を道路交通法違反(酒気帯び運転と当て逃げ交通事故)の疑いで長崎地方検察庁に書類送検したことを発表した。(発表は11月14日)
県警は巡査を懲戒免職処分にした。
巡査は午後3時ころから自宅や友人宅などで約9時間にわたり、缶ビール、焼酎などを飲み一旦帰宅した後に自動車の運転をして、9月6日午前1時40分ころ事故を起こしていた。
巡査は事故を起こした後、そのまま現場から立ち去り、9月6日の午後になって長崎警察署に出頭した。
巡査が警察署に出頭した時のアルコール呼気検査では基準値を超えるアルコールは検出されなかったが長崎県警では酒気帯び運転の疑いでも送致したというものである。
巡査の飲酒運転をした理由は「車を買ったばかりで運転したくてたまらなかった」という。
全く警察官としての自覚が日頃から醸成されていないことが明らかである。
また、県警はこの巡査を逮捕せず任意捜査によって立件し、さらに
巡査のプライバシーを尊重するとして氏名、所属を明らかにしないというコメントである。
たしかに任意出頭してきた被疑者は、逃走の恐れも証拠隠滅の恐れも少なく
逮捕する理由が無いのかもしれないが、警察官以外の公務員、例えば教員や議員などであったなら
逮捕事案になっていたことが想定される。
私が驚くのは、巡査のプライバシーを尊重し氏名所属を秘匿するという
県警の考え方だ。
取締機関の警察官が、まさに時代に逆行する飲酒運転で事故を起こしている案件なのに
プライバシーを尊重する理由があるなら、ほとんどの犯罪事件事故の報道発表は匿名になると思う。
このような考え方がいまだに正論として成り立つ社会であるから
警察改革は一向に進まず、職員一人ひとりの職責の自覚が育たないのである。
長崎県民は起こらないのだろうか?
ジャーナリストは声をあげないのだろうか?

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考えられない逃走劇

2013年11月14日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

交通事故関連の記事ではありませんが、私の古巣宮城県警察で起こった
信じがたい事件なのでアップします。
報道では、仙台中央警察署4階の取調べ室から、逮捕されて取調べ中のドイツ人が、取調べ警察官の隙を見て
警察署内から逃走。警察署の外に出たところで一般車両に乗り込みさらに仙台市内や近隣市町村を逃げ回っているということです。
現在も犯人は捕まっておらず、仙台市内は各交差点に警察官が配備され逃げたドイツ人を追っています。
東北の雄、天下の仙台中央警察署4階取調べ室から逃走など私には信じられません。
よほど取調べ警察官に油断があり、危機管理意識が低下していたのでしょう。
報道発表では、ドイツ人被疑者は手錠を外して取調べを受けていたようですが、これは不思議ではありません。
一般に取調べは両手錠を外して行いますが、しかし、腰縄をしっかり腰に巻きつけ
基本通りの取調べ姿勢を取らせれば、被疑者が腰かけている椅子と体が分離することはなく
仮に被疑者が逃走を図ったとしても、お尻には腰掛椅子が密着しているため、
走って、いや歩いたとしても4階から警察署内を駆け下りて警察署の外に出ることは考えられません。
現在は逃走中の犯人を発見確保することに全力を挙げていると思いますが
取調べ中に被疑者が逃走に至った経緯もしっかり検証する必要があるのは当然です。
どうしても被疑者に逃走されてしまった担当警察官個人の責任になってしましますが、犯人が4階から1階まで逃走しているのに
誰も気づかないのですから、署全体の問題なのかもしれません。

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第1回犯罪被害者支援弁護士フォーラムの様子を動画配信しました

2013年11月10日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

交通事故・犯罪被害者支援について
再掲載します。
トップページの「交通事故に関する情報、フォーラム・シンポジウム、メディア」からお入りください。
2013年08月25日 · 未分類 ·編集
003
8月24日、東京都千代田区にある日比谷図書文化館において開催された「第1回犯罪被害者支援弁護士フォーラム」に参加してきました。午後0時30分から午後4時40分までの約4時間の長時間にわたり「被害者が参加して刑事裁判はどう変わったか」というテーマのシンポジウムでした。
パネリストが素晴らしい。
香川徹也 裁判官(最高裁判所事務局刑事局第二課長)
河原誉子 検察官(最高検察庁検事)
野嶋慎一郎 弁護士(06年~09年司法研修所刑事弁護教官)
川上賢正 弁護士(01年度福井弁護士会会長)
杉本吉史 弁護士(元大阪弁護士会犯罪被害者支援委員委員長、オウム真理教被害者、大阪教育大附属池田小学校事件遺族、JR西日本福知山線事故の遺族支援)
小倉博 弁護士(犯罪被害者支援弁護士フォーラム代表代行)
白井幸一 弁護士(NPO静岡犯罪被害者支援センター副理事長、静岡大学法科大学院「犯罪被害者と法」の授業担当、あすの会顧問弁護団)
山崎勇人 弁護士(日弁連犯罪被害者支援委員会、全国犯罪被害者の会(あすの会)顧問弁護団)
近藤さえ子 中野区区議会議員 被害者遺族(夫が職場の上司の逆恨みから路上で拉致監禁され窒息死させられた事件のご遺族)
小沢樹里 被害者遺族(家族が載っていたい車に飲酒運転の乗用車が中央線を越えて正面衝突し、義理の両親が死亡したご遺族)
匿名希望被害者遺族(コンビニ店主の夫が深夜のコンビニ強盗にアイスピックで17箇所を刺され死亡した強盗殺人事件のご遺族)
匿名希望被害者遺族(姉の元交際相手によって実母が殺害された強盗殺人、死体損壊、死体遺棄事件のご遺族)
コーディネーター
高橋正人 弁護士(全国犯罪被害者の会(あすの会)副代表幹事、常盤大学大学院被害者学研究科兼任講師、被害者参加裁判を7件経験し、犯罪被害者の支援を専門にしている。法務省被害者参加制度3年後見直しの意見交換会委員)
平成20年12月1日から、被害者参加制度が実施され、被害者が直接、刑事裁判に主体的に参加できるようになった。被害者参加制度によって被害者遺族は何をしたのか、その意義は何なのか、ご遺族を支援する弁護士は刑事裁判の段階からどのように支援しているのか、刑事被告側弁護士は被害者参加制度によってどのような影響を受けたのか、検察官は被害者遺族とのコミュニケーションが増えたことで求刑に変化が生じたのか、裁判官は裁判員裁判の実施により判決文にどのような変化が生じたのか、など時間がどれほどあっても足りないと感じるパネルディスカッションだった。
会場に来ていた弁護士からの激しい質問があり、みな、真剣に被害者支援に取り組んでいることがわかった。
警察捜査や交通事件事故に取り組んできた私が、来場者の質問で最も関心を持ったのは2010年、30歳の子供が交通事故で死亡した交通事故のお父様がした質問だった。いや質問というより法曹三者に対する素直な要望である。
お父様は次のように意見した。
1.真実を知りたい
2.加害者の真摯な反省
3.加害者に対する厳正な処罰
多くの交通事故被害者、遺族が直面した問題である。こんな当然のことが現在の裁判では実現できないのである。
警察の杜撰な初動捜査結果を不自然である、起こり得ない事故態様であるという視点に立つ法曹界の者が少ないのである。
裁判官、検察官、弁護士、遺族が何を語ったのか、このシンポジウムの様子は後日、当ホームページでも動画配信予定(匿名希望者がいるため、パネリスト全員の映像は無い)である。

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駐車場での交通事故

2013年11月10日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

静岡県では今年、駐車場で発生した交通死亡事故が6件6名で、過去5年間で最も多くなっているという報道がありました。
駐車場での死亡事故については、今年1月「チノパン」こと千野アナウンサーがホテルの駐車場で死亡事故を起こしたことは記憶に新しい。
画像は、その時に佐々木尋貴のコメントが掲載された「Flash」の記事です。
ジャーナリストの柳原さん、交通評論家の菰田さんもそれぞれの分野で事故の解析をしております。
駐車場の事故は静岡県だけが特別増加傾向を示しているものでなないと思います。
大型スーパー駐車場の交通の流れは、人車とも頻繁です。そもそも駐車場は車を駐車枠に駐車し終えたら車を降り店舗まで歩行者の立場で歩くことになります。
逆に、買い物を終えた人は駐車場内を歩いて駐車枠まで行き車に乗り込み、運転者の立場になって駐車場内を移動します。
このような人と車が混在する場所なのに、明確な交通ルールが定められていません。
広い駐車場ともなれば管理者が定めた通路があり、進行方向も定め、歩行者が歩く部分もあり
横断歩道や「とまれ」などの路面標示もしっかり完備してあります。
しかし、そのルールが必ずしも守られていないのも現実です。
交通社会では「私はちゃんとルールを守っています」と自分ひとりのことを言っても改善はありません。
みんなが、等しくルールを守らないと意味がないと思います。
ルールを守ることは決して難しいことではありません。
ルール違反の多くは、「決められた方向に進行するのが遠回りになる。駐車枠内をショートカットして出口に向かおう」とか「だだっ広いし見通しがいいのに、「止まれ」の位置でいちいち止まるのは面倒だし、意味がない」といった
安全はみんなの力で造られているという認識が欠けているからです。
駐車場内の死亡事故は静岡県だけの問題ではありません。
普段私たちが地域で利用している駐車場でも事故は起きています。
駐車場を利用するとき、そこは人と車が混在しているということを思い出しましょう。

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警察報道について 1

2013年11月08日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

以下は、産経新聞配信のYahoo!ニュースの全文です。
中1女子誘拐 45分のスピード解決 盗難ナンバー職質し偶然発見
産経新聞 11月8日(金)7時55分配信
中1女子誘拐 45分のスピード解決 盗難ナンバー職質し偶然発見
女子生徒誘拐事件の経緯(写真:産経新聞)
 今回の誘拐事件は、女子生徒の母親が警視庁田園調布署に連絡してから45分後に偶然、女子生徒を乗せた車を発見し無事保護するというスピード解決だった。
 母親から同署に連絡があったのは、6日午後7時5分ごろ。同じころ、今年3月に江戸川区内で盗まれたナンバープレートを付けた車が府中市方面に向かっていることがNシステム(自動車ナンバー自動読み取り装置)で分かり、府中署が国道20号などで検問を実施していた。
 同7時50分ごろ、署近くの交差点で、ワンボックスカーが赤信号で停車。同署員3人が、盗難ナンバーであることに気付いて職務質問した。運転席の羽田宏明容疑者らは落ち着かない様子で、女子生徒を誘拐したことをあっさり認めた。
 逃走していた田場龍之介容疑者も羽田容疑者らの供述などから7日に発見。捜査1課は犯行グループ全員の逮捕を待って同日、発表した。捜査幹部は「検問を突破されていたら最悪の事態も考えられただけに、府中署はお手柄だった」と語った。

以下、私の意見です。
写真は私の地元の地方新聞(河北新報)の事件に関する抜粋です。
河北新報の記事を読む限り、事件解決に結びついたのは、警視庁府中警察署員が甲州街道で検問していた時、盗難手配の出ていたナンバープレートを付けた不審なワゴン車を発見したことになっている。
皆様がお読みになっている新聞報道はどのように記載されているでしょうか?
そしてどちらの報道が真実であると読み取れるでしょう?
警察官個人はたった1台の盗難ナンバープレートだって記憶しておりません。
するとおのずから正確な報道がどちらなのかがわかると思います。
Nシステム(自動車ナンバー自動読み取り装置)はもう一般的にその存在が知れ渡っていると思いますが、警察ではまだその具体的運用方法を明確にしておりません。
そのため、警察発表ではいかにも警察官が盗難ナンバープレートを取り付けた不審な車を検問で発見して停止させたという内容に変更しているようです。
ところで、恣意的に変更された警察発表は多くの国民の知る権利を阻害し許されることではないと思います。
ジャーナリストやマスメディアの立場にある方にとっては重大な問題ではないでしょうか。
そして、もし逮捕手続書、捜査報告書などの司法書類の中でもNシステムの存在が伏せられ、警察官の検問によって検挙につながったというストーリーが構築されたら
それは本当の真実で裁判が進行されているとは言えないと思います。
現行では裁判での真実とは、警察官の捜査報告書で造られている部分が多々あるのです。
警察官の捜査が「真実を作る」のですから、捜査を誤ると当然「誤った真実」が生み出されますが、それでも
裁判上は、その誤った真実を客観的に証明しない限り、間違いとわかっていてもどんどん進んでいくように思えます。

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悪質交通事故厳罰化法案が衆議院通過

2013年11月06日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

衆議院本会議で11月5日、悪質な自動車運転により死傷事故を起こした場合に、罰則を強化する法案が全会一致で可決しました。
ここにたどり着くまでに声を上げてきた全国の多くの交通事故被害者遺族の取組みに敬意を表したいと思います。
この法案はまさに被害者遺族が結集して、国を動かした法案と言えると思います。
遺族の立場では確かにまだまだ不備な点もありますが、この法律による悪質運転の抑止効果に期待したいと思います。
法案は、飲酒や薬物使用などの影響による死亡事故を懲役15年以下、負傷事故を懲役12年以下と罰則が強化されています。
ほた、法案はこれまでの刑法から危険運転致死傷罪(懲役20年以下)の規定を移し、一類型として新たな罰則を作っています。
飲酒や薬物使用、特定の病気の影響により「正常な運転に支障が生じる恐れがある状態」で死傷事故を起こした場合に危険運転致死傷罪が適用可能になりました。
特定の病気とはてんかんや再発性の失神などを想定していますが、具体的にはこれから政令で定めることになっております。
ここで捜査経験者として現在全国の様々な交通事故捜査書類を読んでいる私が懸念していることをちょっとだけ述べたいと思います。
いうまでもありません。
罰則を強化した法令を適用するにあたり、適正捜査が絶対に必要になるということです。
今回の法律改正には多くの被害者遺族の声がありました。
その被害者遺族の声の中にはたくさんの、初動捜査ミス、杜撰な捜査、不十分な追跡捜査など
不適正捜査の実態があったことを忘れてはいけないと思います。
改正法案は捜査の基本を見直す方策は何一つ整えていません。
現状維持では必ず法案施行後にも、将来の遺族の中に初動捜査ミス、杜撰な実況見分調書で苦しめられる人たちが出てきます。
交通事故被害者遺族の怒りの本質は被疑者に対する怒りと、それ以上に
捜査や司法制度に向けられていることを私はこの2年間で感じました。
私が目指すのは、罰則の厳罰化だけではありません。
どんなに重い罰則が適用されても、遺族の悲しみが癒えることはないことも感じているからです。
交通事故被害者遺族が愛する者を亡くした最初の悲しみに続き、二度目の悔し涙は
杜撰な初動捜査と司法制度・保険制度というシステムから生じています。
私はこのシステムに警鐘を鳴らしたいと思っています。

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