2014年01月27日のエントリー

警察官の飲酒運転当て逃げ交通事故

2014年01月27日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

全国で度々発生している警察官の飲酒交通事故。
1月27日付けで、山口県警は飲酒後に自家用車を運転し自損事故を起こした警察署勤務の20代巡査を道路交通法違反(酒気帯び運転など)の容疑で
書類送検したことを発表した。巡査は懲戒免職処分とした。
山口県警監察官室によると、巡査は2013年10月31日に山口県下関市内の飲食店でビールなどを数杯呑み、
車を運転して帰宅途中に建物の外壁に車の後部を衝突させた上、
そのまま立ち去った当て逃げ事故を起こした。
またか。私の率直な感想である。さらに
次はいつ、どこの都道府県警だろう?
このような事件が報道されるたびに、元交通警察官として本当に悲しくなる。
残念でならない。
警察全体として具体的な飲酒運転防止策の取り組みに期待したい。

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交通事故処理・簡約特例書式

2014年01月25日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

1月18日のブログでは、簡約特例書式の被疑者供述調書について述べ、1月19日は簡約特例書式の見分状況図について述べました。
今回は簡約特例書式の被害者供述調書を取り上げてみます。
簡約特例書式とは事故原因や違反の内容が軽微で、尚且つ怪我の程度が比較的軽傷の事故を効率的に処理することを目的に定められた交通事故捜査処理です。
一般的には、怪我の程度が「2週間と2日以下」の診断書が出された交通事故です。あるいは信号機の赤色点滅無視を伴う違反や、指定場所一時不停止を伴う違反がある場合などは怪我の程度が「3週間と2日以下」の交通事故です。
この簡約特例書式で処理される交通事故は検察官に事件を送致しますが、原則的に被疑者は自動車運転過失傷害罪で処罰されることはありません。
あくまでも刑事罰を受けないということで、安全運転義務違反などで行政処分はしっかり加点されることになります。
簡約特例書式の被害者供述調書は極めて簡単にまとめられた書式となっています。虫食いを埋めレ点を入れると90%が完了です。
簡約特例書式の被害者供述調書で、最も気を使うところが
5.相手方(     さん)の処罰は、□望みません。 □お任せします。
の部分だと思います。
単純偶発的に発生し被害程度が極めえ軽微な場合、特別相手方運転手の処罰を望む人は少ないと思います。また、普通に人は相手方の処罰をどうすべきか分からず、ほとんどは警察にお任せしますというところに落ち着きます。
警察としては、交通事故の被害者も特別被疑者の処罰を望んでいないことを明らかにして事件を検察官に送致するのです。
ところが、中には事故現場で相手方とトラブルになり、許してあげようと考えていたのに急に被害者感情として怪我の程度がいかに軽傷でも相手方の厳重処罰を望みたいという人もいます。
そのような被害者感情をお持ちであれば、はっきりと供述調書を作成する警察官に告げてもかまいません。
被害者が相手方に対して厳重処罰を望んでいるわけですから、警察としても相手方を処罰する方向で書類を作成していかなければなりません。
ただし、やみくもに被害者感情を優先させると、日常的に発生している簡易な交通事故の運転手がどんどん刑事罰を受けることになるため
いかに被害者が厳重処罰を望んだとしても、怪我の程度が「受傷日から起算して1週間と3日以上いの事件(2週間と2日以下の安全運転義務違反を除く)」という条件を付けています。
簡単に言えば相手方が一時不停止違反をして交通事故に遭い、その結果全治10日の通院加療の見込みの診断書が出たとします。
すると、本来は簡約特例書式が適用になり運転手は刑事罰を受けることはないのですが、被害者が運転手の処罰を望んだ場合は簡約特例書式が適用にならず
刑事罰を対象とした「特例書式」で処理を進めることになるのです。
単純軽微な交通事故では殊更に相手方とトラブルになって被害者感情を逆なですることは得策ではないかもしれません。
そうはいうものの、やはり被害者感情よりも交通事故では診断書の内容が極めて重要な要素になっているのです。
ところで簡約特例書式は極めて簡単に仕上がるように工夫されていますが
交通事故当事者から聞くないようのほとんどば網羅されていることに変わりはありません。
一般に20~30ページも要する供述調書をA4の用紙1枚にまとめたのですから、
この書式を考案した人は相当に優秀な方だと常々感心しております。

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交通事故捜査 供述調書

2014年01月23日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

交通事故に限らず事件事故処理は書面を作って、実際には事件事故現場を知らない検察官や裁判官に事故の内容を理解してもらわなければなりません。
文章は会話と違って事実を正確に伝えるのはとても難しいことです。
供述調書には「被疑者供述調書」「被害者供述調書」「参考人供述調書」「目撃者供述著書」「遺族供述調書」などがあります。それぞれ捜査の目的に必要な供述人の取調べ結果を録取(聞き取り内容を供述調書に書き取ること)して作成します。
つまり供述人はあくまで供述人であり、供述調書の作成者は警察官です。
さて、警察官が録取して作成した供述調書は、必ず警察官が供述人に対して読み聞かせを行います。これは必ず読み聞かせをしなければいけないことになっているからです。その上で警察官が署名押(指)印を供述人に求めることになっています。
そして最後に警察官が「以上のとおり録取して読み聞かせ閲覧させたところ誤りのないことを申し立て署名押(指)印した。 前同日 〇〇警察署 司法警察員〇〇 署名押印    」と書き込み供述調書が完成するのです。
ここで供述人としてもし、警察官が録取した供述内容に誤りがあったり納得できない部分があった場合にはどうすべきでしょうか?
供述人の署名押印は強制的なものではないので、署名押印を拒否してもかまいません。むしろ誤りや納得できない部分があるなら署名押印は拒否すべきです。そのくらいは文章のニュアンスの問題だからいいかと妥協して署名押印するとこは間違いです。
警察官から、納得できない部分についての口頭での説明や説得があっても、口頭での説明や説得内容が供述調書にはっきりと記載されていなければ署名押印は拒否すべきです。
署名押印を拒否する内容の供述調書が作成されてしまったら署名押印をする前に、警察官に対してはっきりと毅然とした態度で「内容には私の意思に反した誤りの部分があるので、この文章のうしろに次の文章を続けて加えてください。」と申し出をしてください。
すると申し出を受けた警察官は、「以上のとおり録取して読み聞かせ閲覧させたところ、署名押印を拒否し、次のとおり加除訂正を申し立てた。」と供述調書に書き込みます。
この警察官が書き込んだ文書の後に、供述人が「供述調書では〇〇〇と録取されていますが、その部分は私の意思と違っています。正しくは△△△です。」と訂正の文章を録取してもらうようにします。この加除訂正の方法が定められた正当な方法です。
現代はパソコンを使って供述調書を作成している場合がほとんどです。
録取された内容を供述人が指摘すると、その誤りの部分だけを訂正した供述調書を印刷して署名押印をさせる捜査員もいます。これは間違いのもとで正しい加除訂正の方法ではありません。
大切なことは、自分の意思に反した内容が供述とし録取されていたことを供述調書の中に残しておきながら、正しい内容に訂正した文章も残しておくことです。
このようにすることによって、後日供述調書を読んだ検察官や裁判官は、警察官が録取した内容と供述人が伝えようとした内容に当初は誤りがあったことをよく理解できるようになるのです。
もちろん、加除訂正を加えた後にも署名押(指)印は求められます。
このような経緯で署名押(指)印された供述調書は、より供述人の任意性が証明されたものですから、有利不利を問わず信憑性がある供述調書になります。
やみくもに署名押(指)印を拒否しても良い結果は生みません。
警察官としては、一度録取した内容のまま署名押(指)印をさせようと説得、説明を時間をかけて行いますが
どんなに面倒で時間がかかっても、妥協して署名押(指)印するよりは、署名押(指)印を拒否するべき理由も供述調書の中に残しておくことが大切です。
交通事故での目撃者供述調書などは、目撃者としての供述人こそこの仕組みをしっかり理解して欲しいと思います。

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凍結道路の交通事故原因調査

2014年01月19日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

事故調査で新潟県燕市に来ております。空気が痛く感じるほど冷たく、路面も凍結してまそた。
調査現場に向かう途中、燕三条駅前を歩いていたら「一時停止標識」の手前から圧雪、凍結しており満足に人も歩けませんでした。
さて、皆さんも一緒に考えてみましょう。
一時停止停止線の前で止まろうと思いブレーキをかけました。
すると車は凍結路面のため滑走して交差する道路へと進入してしまいました。
そこへ交差道路を直進してきたバイクが衝突する交通事故が発生しました。
この時、車の運転手の過失と違反行為はどうなるのでしょう?
要は一時不停止違反が成立するのか?という問題です。
もし仮にバイクの運転手が死亡した場合、ご遺族の立場として車の一時不停止が原因だと言えるのか?
自動車事故が「過失」とされるいい事例です。
一時不停止違反は過失でも処罰される違反行為のため標識を見落として一時停止をしなかった場合でも処罰されます。
しかし、事例の運転手は一時停止標識の停止線の手前で止まろうとしてブレーキをかけているので、路面さえ凍結していなければしっかり停止することができたし、交通事故も未然に防止できたのです。
このような場合、運転手に一時不停止の責任を課すことは出来ません。事故の原因が運転手の一時不停止であると言えないのです。
それなら事故の原因は何なのか?道路の凍結が原因でだから、凍結を放置していた道路管理者の責任であり車の運転手は無過失でしょうか?
それも違います。
車の運転手は冬場、周囲に積雪が認められたり気温が低い環境の道路を走行する際は、路面が凍結してブレーキを踏めば滑走することを予め予見して、車を滑走させないようなブレーキ操作や安全速度で走行する注意義務を負っているのです。その中には冬タイヤを装着することも当然含まれます。
つまり事例の場合、自動車の運転手としてはブレーキを踏めば滑走することを予見して運転するべき注意義務があるのに制動効果を過信してこれを怠った過失により、自分の車を操縦不能の状態に滑走させたという事故原因の捜査結果になります。
一時不停止違反の立証が捜査目的とならないので、仮に報道関係者やご遺族が一時停止違反を捜査しないと訴えても警察としては適正捜査を行っているとなるのです。
もちろん一時停止違反行為を立件しないからといって運転手に対する刑事責任が軽くなるということもありません。
捜査側がどの過失行為を立証しようとしているのかを読み取ってみることも大切だとおもいます。

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交通事故の捜査処理

2014年01月19日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

交通事故捜査の90%は実況見分調書を作成するすることに費やされるとおもいます。
交通事故捜査処理の約70%の占める簡約特例書式の実況見分調書とはどんなものなのでしょう?
正確には「現場の見分状況図」といって内容は
犯罪捜査規範で定められた実況見分調書と同じです。
私も見分状況図とする説明を受けたことはありません。
しかしそもそも人(被疑者)を処罰する書式ではないので、かなり定型的です。
聴取すべき指示説明が既に不動文字で特定されているのです。
この不動文字の聴取事項は最低限の聴取事項です。
一般的軽傷交通事故捜査の場合、真相究明が図られないまま警察捜査が終結します。

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交通事故処理・簡約特例書式

2014年01月18日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

交通事故には人の死傷がない物件(物損)交通事故と人の死傷が伴う人身交通事故に大別されます。物件交通事故は物の損壊のみですから民事上の損害賠償で基本的には警察は運転手を処罰するための具体的捜査は行いません。
人身交通事故は自動車運転過失致死傷罪として刑法で定められた犯罪ですから、警察が被疑者を処罰するために必要な捜査をおこないます。
人身交通事故の処理手続きは死亡事故、重症事故、軽傷事故の怪我の程度(一般的には診断書の日数)の他事故に付随する法令違反の内容によって異なります。
私の経験を元にすれば、取り扱う人身交通事故の
約70%は最も簡単な処理手続きである、簡約特例書式という手続きです。
慣れた交通事故係の警察官であれば早ければ事故発生当日に事故処理が完結します。普通は2〜3日で完結します。処理が早く終わるか、遅くなるかの違いは警察官の能力よりも、むしろ被害者の診断書提出が遅れたとか、被疑者、被害者の取り調べの時間的都合がつかないなど、事故当事者側の都合による方が圧倒的に多いと思います。
簡約特例書式で処理する事故は被疑者供述調書であっても、穴埋め、虫食いの項目を一言にまとめて埋め合わせたり、レ点を付ければ完了するのです。
後は最後に「事故の相手方は今回の事故で初めて会った人です。」と結べば誰でも100点の被疑者取調べによる、被疑者供述調書が完成するのです。
基本的には簡約特例書式で処理した交通事故は、検察官に送致しますが不起訴処分となります。もともと人を処罰するための書類ではないのです。
よく、そのために交通事故係の警察官はやる気を起こさないと理由付けする意見を耳にしますが、全く誤った評論です。
警察官にしてみれば処理手続きが簡約化できるならそれでいいのです。処罰されるかどうかは単に制度の違いで一般交通事故被疑者を特段者罰することを期待していません。
この簡約特例書式の大きな弊害は、若手事故係警察官が死亡事故、重症事故についても無意識に事故処理なんて簡単なものだと、捜査の重要性を忘れてしまうことだと感じます。
死亡事故、重症事故の被疑者取調べと被疑者供述調書を簡約特例書式の虫食い穴埋め程度に進めたら、処罰することが難しくなります。なぜなら、処罰を求めない書式の概念でいざ処罰しようとしても無理なのです。
死亡事故、重症事故、ひき逃げ事故などの被害者遺族が、よく初動捜査が杜撰であると意見述べていますが、根本は緻密な捜査をしなくても交通事故の約70%は処理可能な現実に警察官の捜査に対する認識が麻痺してるからだと思います。
簡約特例書式制度が出た時、素晴らしく効率的な制度だと感じましたが誰も弊害の危険性を訴える人はいませんでした。

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交通事故調査・捜査の始まり

2014年01月16日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

交通事故が発生すると様々な形で捜査が始まります。警察官が交通事故が起きたことを知る手段はいくつかありますが代表的なものは110番通報の入電に基づいて通信指令室から事故現場を管轄する警察署に無線指令が発せられる場合です。無線指令は警察署交通課だけではなく、交番・駐在所の勤務員、パトカー乗務員なども一斉に傍受することができ、いち早く多くの警察官に事件事故の発生を知らせることができるメリットがあります。ですから警察署に対する無線指令でも一番最初に事件事故現場に臨場するのは交番の警察官かもしれないし、パトカー乗務中の警察官かもしれません。とにかく最初に現場に到着した警察官が現場保存などの基本的なことを行い、順次駆けつける警察官が応援する形になります。
ところで物損事故でも人身事故でも一度経験した方なら経験していると思いますが、警察官から運転免許証、車検証、自動車損害賠償責任保険証明書の提出を求められたと思います。
この3点セットは自動車と原付バイクを運転中に交通事故の当事者になったら必ず提出を求められるものです。
歩行者の場合は、運転免許証の代わりに身元を明らかにするため、住所・氏名・生年月日・連絡先・職業を質問されます。
3点セットを受け取った警察官は必要事項をどんどん記録していきます。
写真は今、私が多くの交通事故調査依頼から書類が郵送されてくると、警察官時代を見習って書き込みしているメモです。警察官当時はこのようなメモ用紙は「臨場メモ」と呼んでいました。
このメモさえしっかり作成していれば、調査報告書や鑑定書、意見書を書くときにいちいちたくさんの書類を確認しなくても最低限必要なことがわかるようになっているのです。私が独立したての頃は、こんなメモ紙を作成するのは面倒だと思って作成しておりませんでした。でも、作成を省くと、氏名や住所、車の大きさなど最も基本的なことを誤記してしまうのです。
交通事故現場に最初に臨場した警察官もこのメモと同じようなものを利用して運転手から預かった運転免許証、車検証、自動車損害賠償責任保険証明書の内容を書き写して記録しています。
電話番号や職業、勤務先などは3点セットには書かれていないので、最後に運転手から直接聞き取りをします。
このような点では、言ってみれば事故現場でにおける「交通事故捜査の出発点」と言えます。メモ用紙ですから警察署や都道府県ごとに若干の違いはありますが、最低限必要な項目を網羅するとだいたいこんなものだと思います。
メモ用紙の中には第1当事者と第2当事者とあります。もちろん車が3台絡んだ事故なら第3当事者とメモ用紙はどんどん増えていきます。
第1当事者と第2当事者とは何が違うのか?事故を起こしたことが無い運転手の方でも、なんとなく風邪の噂程度で耳いしたことがあるかもしれません。
第1当事者とは交通事故の主たる原因を作った方の車で、交通事故証明書を受け取った時には甲者側(上段)に記載されてる運転手です。
現在私が行っている交通事故調査の過程では第1当事者も第2当事者も全く意味がありません。交通事故の調査、鑑定は主たる原因車を明らかにする作業ではないからです。
しかし、現場に臨場した警察官が作成する場合には後々まで相当大きな意味合いをもつこともあります。
特に物損事故の場合は、第1当事者と第2当事者を取り違えて記載してしまうと、交通事故証明祖を取った時にも
甲者、乙者が取り違えた状態で発給されてしまう恐れがあるのです。私の記憶では昨年1年間で3件ほど交通事故証明書が取り違えられて発給になっているという相談がありました。
先ほど触れたように、この3点セットの提出を受けて通称「臨場メモ」に書き写していくのは、比較的早い段階で現場に到着した交番所の警察官である場合が多く、
当然、その段階では事故の原因や概要もまだ詳しいことが定かではない状態でメモとして記録化し、現場の交通事故処理が終わるころに、実況見分などをして交通事故を担当する警察官に引き継ぐのです。
警察官同士のコミュニケーションがうまくとれていないとヒューマンエラーとして誤りが発生する一つの原因になっています。

先日テレビを見ていたら「被害者が加害者にされた」というショッキングな話題が放映されていました。
この番組での趣旨は、第1当事者と第2当事者が取り違えて記録されていたというものではありません。しかし、交通事故ではそのようなことも起こる原因が割と単純なヒューマンエラーの中に隠されていることも事実であることを忘れないで欲しいと思います。
自分が交通事故当事者になったら、あるいは友人知人、家族が不幸にも当事者になってしまったら
作成されて手元に残される書類は、できるだけ多くの目で、しっかり確認しておくべきだと思います。
正しく作成されていて当然な書類が間違っていると、時間が経過するとその修正に要する労力は大きくなります。
このようなことを再認識したから、私も現在は初心にかえって交通事故調査の始まりには必ず必要最低限のことを県警在職中に学んだ方法を受け継いでいます。

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交通事故の捜査が杜撰になる理由

2014年01月10日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

交通事故捜査に疑問を抱く当事者は多い。それは被害者だけではなく、被疑者側も疑問を感じることがあります。
確かにその疑問の中には当事者の勘違いというものもある。しかし、明らかに当事者がいうとおり
どう見てもこの交通事故捜査結果はおかしいだろうというものも多数あります。そして、当事者がおかしいと捜査に不信感を抱いた事故を再調査すると
次々に事実と違うことが見えてくるから恐ろしい。
なぜ、こんなに交通事故捜査は杜撰だと評価されるのだろう。
私なりの経験から感じるのは、警察という組織目的の弊害なのではないかと思うようになりました。
警察は何故、必要なのか。警察は何をするために存在するのか。
そう問いかけられた時、みなさんはどのように答えるだろう。
私は間違いなく、警察は法令違反を犯した犯人を捕まえることに尽きると感じています。
警察は犯人を捕まえるために、多くの費用と時間と人員をつかって様々な捜査をするのです。強盗犯人、窃盗犯人、詐欺、殺人などすべては犯人を検挙することが優先順位の第1位にあります。
誰も見ていないところで密かに行われた窃盗事件でも、警察は緻密な捜査を丁寧に積み重ね犯人を捜し出し検挙するのです。その緻密な捜査に費やす時間、労力、費用は膨大なものですが、それでも犯人を捜し出し捕まえることが第一使命ですから
徹底的に犯人像を絞り込み、裁判官から逮捕状、捜索差押許可状などの令状の発付を受けて逮捕するのです。
ところが、これに対してごく一般的に発生する交通事故は、死亡事故であれ重傷事故であれ、既に犯人がもう判明していて
緻密な捜査によって犯人を割り出す作業をする必要がないのです。
警察官が現場に臨場した時にはもう犯人がその場所で待っていてくれているのです。これほど警察官にとって助かることはありません。
法令違反を犯した者が、自ら110番通報して警察官の臨場を待っていてくれているのです。このような犯人は他の犯罪ではありえません。
窃盗犯人が「今、〇〇の家で窃盗をしたので、お巡りさん早く来て下さい」と110番通報をしているようなものなのです。
交通事故では犯人を捜し出すための緻密な捜査をする必要がないのです。
多少曖昧でも、そのようなことは気にすることはありません。曖昧な部分が判明しなくても、犯人はもう決まっているからです。
あとは粛々と発生した交通事故を処理していくだけなのです。大体、大まかに判明した捜査結果について捜査報告書でまとめていく作業です。
物の壊れや痕跡を緻密に調査鑑定して結果を出す必要がないのです。
このような捜査でも当事者が納得していれば取り立てて問題になることはありません。
しかし、重傷事故や死亡事故の被害者遺族は、警察官よりも検察官よりも弁護士よりももっと真剣に交通事故を見ています。
被害者遺族の視点に立って、交通事故捜査の姿勢を見たら当然疑問、不信感は湧いてくると思います。
そんなこともまだ聞き込みしていなかったのか?こんな痕跡ができた経過も捜査していなかったのか?
そういう思いを抱いた被害者遺族はたくさんいます。私が普段お付き合いしている全国の交通事故被害者遺族の方の中にもたくさんおられます。
これがひき逃げ事件であれば、これから犯人を捜し出さなければなりません。そのような交通事故捜査では当然、痕跡や遺留品に犯人割り出しの手がかりを求めなければならないし
事故発生現場の沿線住民の聞き込み捜査なども徹底して行う必要が生じてくるのです。
その捜査結果の多くは、犯人を捜し出した後も、裁判が始まった後も有効に生かされます。
犯人を捜し出すために行う緻密な捜査を、一般交通事故捜査に求めれば、そこには「捜査経済」という言葉が立ちはだかります。
しかし緻密な捜査を割愛して、一方の言い分のみで交通事故の態様を構成していくと
絶対に正しい交通事故処理はできなくなります。
これまで自分側の信号が青色だと説明を受けていたのに、いつのまにか赤信号として処理されているといった事件も
身近に存在しています。
なんの証拠もないのに、ただ相手方運転手の証言で、対向してきた車が急に右側にはみ出してきたという交通事故態様が構成されていくこともあるのです。
そんな時、交通事故発生当時にできる限りの緻密な捜査を行っていないと
もう取り返しがつかなくなってしまうのです。
警察の存在意義が犯人を検挙することにあるのは間違いない、正しいことです。
国民は犯人の早期検挙を期待しています。
しかし、同時に緻密な捜査をも常に望んでいるし、緻密な捜査を常にしてくれているものとさえ信じ切っています。
捜査の基本は、犯人を捜し出すことであり、それは
絶対犯人に間違いない
という確信を掴む緻密な捜査だと思います。
たまたま、警察の交通事故捜査に疑問を感じたという死亡事故遺族の方と新年の挨拶をした後
大阪府警でまた「誤認逮捕」という報道を目にしてこのようなブログになりました。

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ひき逃げ交通事故・名古屋

2014年01月07日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

名古屋市内で2012年7月27日に発生した横断中転倒歩行者と乗用車の関係する死亡事故が発生した。私も昨年11月21日に現場に赴き現場の道路形状を体感した。その後担当弁護士と捜査の問題点について話し合いをしてきた。
どうみても、不可解、不自然な捜査の進捗である。
相当の衝撃を受けていながら現場から立ち去り、いったん家に戻った後で再び現場に戻ったという被疑者について
名古屋地検は自動車運転過失致死を適用し、ひき逃げ事故は不起訴処分にしたのである。
ご遺族が怒りの声を全国に発信するのも当然である。
この事件の問題は、何かを轢いたことはわかっていたがゴミだと思ったという被疑者の供述を覆す証拠がないということである。
もちろん、内心で思ったことの物証など探し出せといったところでそんなことはできるはずがない。
だからこそ捜査を行うのだ。取調べというものは捜査の一環でありお茶のみ話しとは性格が異なる。
被疑者の言いなりのままを調書として記載するものではない。そのような供述調書であれば捜査員でなくてもできる。
取調べをして供述を得るのである。そこには捜査員の感性というものが大きく影響している。
被疑者は前方を見て道なりに走行しているのに、何故事故を起こすわずか数メートル前から突然
遠くを見ていて近くは見ていなかった
という内容に自供が変遷するのかなど、自主的に話せないことを、自主的に話しをさせるのである。
取調べには供述の誘導とか任意性のない供述といった問題も多く含んでいる。
だからこそ取調べの全面可視化、取調べ全行程の録画録音は時代の要請として当然なのだ。
名古屋第一検察審査会もこの事件について不起訴不当の決定を出している。
他人事だと思ってはいけない。明日は我が身かもしれない。
https://www.facebook.com/photo.php?v=255716287926886

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ひき逃げ交通死亡事故捜査について

2014年01月05日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

フェイスブックを見ていたら「<千葉・交通事故死>遺族が再捜査求めて地検に上申書」とうい見出しのニュースがシェアされておりました。無念にも亡くなられた被害者のご冥福をお祈りいたします。またご遺族のお気持ちを思うといたたまれなくなってしまいます。
さて、私はシェアされたニュースの内容でしか事件の内容を知ることはできませんので、具体的な捜査の経過についてはコメントはできません。ただ、ニュースの内容から、もし現場でこの事故を担当したのが私だったらという観点でひき逃げ交通事故捜査について述べたいと思います。
事件は2013年8月20日午前0時10分過ぎころ、千葉県八街市の国道路側帯を仕事仲間と二人で歩いていた男性が、タイ国籍の41歳女が運転するワゴンタイプの乗用車に後方から跳ねられるという交通事故が発生した。
(状況から道路左側路側帯を歩行中の被害者が、後方から進行してきた女が運転する乗用車に跳ね飛ばされたというイメージを今の私は思い浮かべております)
千葉県警所轄警察署の実況見分調書によれば、事故発生後、乗用車を運転していた女は75メートル先で一旦停止し、再び走り出して25メートル先で止まった。(一度停止した理由や停止していた時間などは情報として不明です)
女の呼気からは法定基準に0.15ミリグラムに満たない0.10ミリグラムのアルコールが検知された。この飲酒検知は実況見分を行った後で、事故発生から1時間30分経過した時点の数値である。
この事件について千葉地方検察庁は、女に対して自動車運転過失致死罪で起訴し、アルコール値や事故後の停車状況、走行距離などから道路交通法(ひき逃げ及び酒気帯び)違反を適用しなかったようである。
この起訴事実に対して遺族側代理人弁護士は「道交法には、直ちに停車して負傷者を救護しなければならないとあり女の運転行為はひき逃げにあたる。またアルコール数値も事故発生時は0.15ミリグラムを上回っていた可能性もあるとして千葉地方検察庁に対して再捜査を求める上申書を提出したというのが概要である。
この事件、確かに取り扱った交通事故捜査係警察官や捜査主任官の立場にある交通課長などは擬律判断に悩むところだと感じる。
所轄警察署では、そもそも本案件について、ひき逃げの事実を立件して千葉地検に事件送致しているのだろうか?あるいは所轄警察署の時点で既にひき逃げ事実の立件は見送って(断念した)自動車運転過失致死のみで送致したのだろうか?この点はとても関心がある。
あえて警察が送致しない事実を、検察官が再捜査して事件化することは期待できない。必要があれば警察に対して検察官が再捜査、補充捜査を指揮し追送致させるというのが私の経験である。
法令違反を取り締まる機関として第一次捜査権を有する警察に裁量権が委ねられている現状では、本案件のように法令の適用要件がどちらにもとれる曖昧な場合、必ずそこには捜査員(警察官・警察組織)の恣意が生じる。
捜査員の質や署風によって不自然な被疑者の供述を覆えそうと徹底して捜査を遂げる者もいれば、不自然と分かっていても被疑者の供述を鵜呑みにする者、不自然な被疑者の供述すら正論化しようとする者、供述の不自然さに気付かない者など様々である。
しかし捜査側の裁量権が制度化されていないため、全ては警察の擬律判断に任せられているから、それでも捜査は適正という評価になる。
さて、あくまでもニュース報道のみから与えられた情報を基にした場合であるが、本案件を仮に私ならどう捜査処理していただろうか?
ひき逃げ事実については、交通事故捜査専務員の意地にかけても道交法72条1項前段を適用しひき逃げ事件立件のための捜査を尽くし事件送致する方向にあったと思う。最終的には警察署長の判断ということになるが、仮に職務上の上司や捜査主任官がひき逃げ立件に消極的な意見を述べたとしても、それが立件を見送れという明確な指示命令でない限りはひき逃げ事件捜査を徹底して、処分は検察官の判断に任せることになったと思う。
飲酒検知については、正に事故現場の屋外で実況見分中、被疑者の指示説明を受けている最中にアルコール臭が感じられず、目の充血も無く顔の色もとりわけ異常が認められない場合で、実況見分が一旦終了してパトカー内や取調室内で被疑者と正対してようやくアルコール臭に気付いたというような状況であるなら、その時点で飲酒検知を行った結果が呼気0.10ミリグラムであったなら酒気帯び運転の立件は見送っていた。これを強引に酒気帯び状態に被疑者をしたて上げる捜査を行ったなら、それは警察官として絶対に許されないことである。悔しいが被疑者の順法精神の欠如や悪質性を証明する根拠として基準値以下ではあるが飲酒状態にあったことを捜査書類の中で明らかにするに留めるべきである。
本案件の飲酒検知が事故発生から1時間30分後となった理由が定かではないが、もし実況見分中に見分官(警察官)がアルコール臭に気付いていながら即時、飲酒検知を行わず実況見分を継続していたならそれは警察官の捜査ミスとして非難されて当然である。遺族の悔しさも怒りの矛先は当然警察官に向けられると思う。
私が交通事故事故捜査専務員の意地にかけても本件ひき逃げ事件を立件しようと考える根拠は、よく交通事故捜査で利用している参考書の中で道交法72条1項前段の解説文からである。
解説文の中で道交法72条1項の「直ちに」という意味について
救護義務は「直ちに」履行することを要する。直ちにとは、遅滞なく、すぐに、という意味で、要するに救護等の措置以外のことに時間を費やしてはならないということである。
事故を起こしたショックでしゅん巡していたとか・・・・・は要件を充たしていない
とあるからである。
最初の75メートル走行したことを消極的に受け止め「直ちに」の範疇に入れたとしても、いったん停止後、再出発するためにしゅん巡する時間、25メートル走行する運転行為は明らかに「直ちに」とは言えないと根拠付けるからである。
ひき逃げ捜査の要点では当然、事故前後の被疑者の挙動(いったん停止したとか、洗車場に行って車を洗ったとか)はしっかり捜査を遂げなければならない。
本案件のような運転行為がひき逃げに値しないとなると、法秩序は保たれないと思う。
あくまでもこの内容はニュース配信された情報のみに基づく、私的見解です。
上申書の効果が十分発揮されることを願っております。

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