2016年03月29日のエントリー

信頼できる交通事故調査、鑑定の意義

2016年03月29日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

平成24年7月、名古屋市南区の市道で鈴木登喜夫さんが乗用車に轢過され死亡する交通事故が発生した。
乗用車の運転手は救護措置や報告義務を果たさず事故現場を立ち去り帰宅した。
名古屋地検は乗用車の運転手に対して死亡事故に関しては罰金刑を科したが、ひき逃げ部分は不起訴処分としていた。
ご遺族は当社が行った現地調査や筑波サーキットでの高速轢過実験などを行い、ひき逃げ事実の立証可能という趣旨の鑑定結果を踏まえ、民事裁判と並行してひき逃げ事故での起訴を検察庁に要請していた。
その結果、極めて異例であるが名古屋地検はこれまで3回も不起訴としていた決定を覆し、一転3月28日付けで乗用車の運転手を救護措置義務と報告義務違反(ひき逃げ事故)で起訴した。
(新聞は3月29日、中日新聞朝刊)
当社が行う調査、鑑定の信用性、質の高さが現れている。
なお、当社ホームページでは最近の主な鑑定実績を公開している。
勿論、取り扱った事件の全ての主張が認められているわけではない。悔しい思いもしている。
しかし起業四年目の若い会社であるが、刑事裁判では被告人の無罪・有罪の判決に寄与し、民事裁判でも原告側、被告側でまんべんなく実績をあげている。
これが当社のスタンスである。
有利な鑑定結果を導くだけの調査活動は行っていない。
真実を究明することだけに力を注いでいる。

3月29日、司法記者クラブでご遺族が記者会見を行った。
当社佐々木は実験の様子、鑑定書の意義について説明した。
交通事故捜査係の専従経験がない元警察官、犯罪事件を犯し逮捕され懲戒免職になった元警察官、鑑識係の元警察官が、裁判官の高い評価を得ている交通事故鑑定人を自称している業界である。
素晴らしい鑑定会社もたくさんあるから、弁護士、交通事故当事者で真実究明の調査鑑定を希望するのであればまずはしっかりと鑑定人を調査して欲しいと願う。
鑑定人の資質が鑑定書の質の評価でもある。

[続きを読む →]

タグ :

世田谷パトカー追跡事故

2016年03月26日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

3月23日午前1時45分ころ、東京都世田谷区用賀の国道246号でパトカーに追跡されていた乗用車が、赤信号を無視して交差点に進入しタクシーなどに衝突する事故が発生した。
この事故でタクシーの運転手が死亡する最悪の結末となってしまった。
(写真はNHKオンラインニュース)

3月25日、TBSテレビ「ひるおび」で当社佐々木が交通事故鑑定ラプター代表の中島先生(写真右)と事件の解説をした。
番組では飲酒逃走の結果、全くの第三者、何の落ち度もないタクシー運転手を死亡させる結果を生んだ乗用車の運転手の身勝手さや悪質さを伝えるにとどまった。スタジオの全員が乗用車の運転手に対する怒りを感じたと思う。
このコラムでは元県警交通取締係の経歴を有する佐々木が、別の視点から事件を述べたいと思う。
ポイントはパトカーの追跡中に事故が発生したこと前提にしていなければならないである。
パトカー追跡中の事故では、その追跡行為や追跡方法に問題が無かったのかが県警内部では評価が行われる。
今回の事件では追跡途中の映像もあり、それから判断すればパトカーは決して無理な追跡をしているわけではない。
しかし最初の交通違反(今回は尾灯等整備不良)を取締まるために、例外なく、どんな理由があっても第三者、一般市民を事件に巻き込んではいけないということである。
第三者を巻き込んだ以上は追跡行為が合法の範囲であっても、合理性、妥当性を欠いた捜査活動である。
捜査とは常に合法、合理、妥当の三要素を満たす方法を選択しなければならない。
公道上で車両を停止させようとする時、その停止合図に従わず逃走が始まった場合、すぐに一般市民を巻き込む危険性が生じることを前提にしていなければならない。
警察官として逃走する被疑車両を追跡するのは当然であるから、適正な追跡行為だから逃走中に起きた事故は逃走犯人の責任で一般市民を巻き込んでもやむを得ないという論理は危険である。
逃走中の車両を追跡行為によって停止させる具体的方法は存在しない。
外国のように長いカーチェイスの果てにパトカーを体当たりさせて逃走車を停止させる捜査が奨励されていない日本では、追跡によって得ようとする捜査の効果はほとんどに場合には期待できないのが実状である。
多くの一般市民が往来している場所で、誰も危険に合わせることなく、絶対安全に違反車両を停止させることが交通取締り警察官に課せられた使命である。
実は大変難しいことで、違反を見つけることと違反を取締まることは全く別次元の問題である。
秘匿追尾、放尾事後捜査、連携組織捜査、停止確認後の職質検挙など、ていししゅサイレン吹鳴による約1.5kmにわたる現行性の追跡が唯一の方法ではない。
法令違反として尾灯等整備不良があったとしても、その違反が直ちに周囲に具体的危険性を与える
ものではない。
その小さな違反を取り締まろうとする背後には、常に重大な危険が待ち構えていることを前提にした捜査手法の選択が必要である。

[続きを読む →]

タグ :

当社鑑定書の信用性、無罪判決

2016年03月24日 · コメントは受け付けていません。 · 未分類

当社は交通事故当事者になってしまった方が、いったい事故の真相はどこにあるんだろう?という疑問にお答えするような調査活動を行っている。
だから被害者側であれ加害者側であれ、事故の真相が問題となっているならとことん調査して真相を明らかにしようと努力している。
2013年10月、宮城県多賀城市の市道で、当時小学1年生の男児が乗用車にはねられ死亡する大変痛ましい交通死亡事故が発生した。
当社はこの事件に関して被告となって起訴された自動車運転手側から事故鑑定の依頼を受けて取組んだ。
法廷では、被告に事故の過失を追及し刑事責任をおわせようとする検察官(現宮城県警交通警察官)と、元宮城県警察交通警察官の主張争いの構図になった。
当社は何度も現地調査などを行い、また映像解析のプロのお力をお借りし徹底した事故鑑定を行った結果、確信をもって被告人に刑事罰を与えるような過失は存在しない。警察捜査結果の論理には誤りがあるという鑑定書を裁判所に提出した。
捜査側は名だたる鑑定人の鑑定書で応対したが、どうしても生の交通事故現場を知らない(書面審査を2000件行った実績があったとしても)鑑定書は理論値を示すしかない。
3月23日午前、仙台地方裁判所第1刑事部で判決公判があり、「被告人は無罪」の判決があった。
裁判所が当社作成の鑑定書をほぼ採用している。
刑事事件について検察官が起訴した案件のほぼ100%は有罪確定の中で、無罪判決は本当に針の穴に糸を通すよりも難しい。
当社の鑑定書は屁理屈を述べない。
その内容も刑事裁判の中で採用され無罪判決の道筋を立てた。
当社鑑定書の信用性の高さがまた一つ裏付けられたものと考えている。
男児のご冥福をお祈りしたいと思う。

[続きを読む →]

タグ :