交通事故・犯罪被害者支援について

2013年08月25日 · 未分類

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8月24日、東京都千代田区にある日比谷図書文化館において開催された「第1回犯罪被害者支援弁護士フォーラム」に参加してきました。午後0時30分から午後4時40分までの約4時間の長時間にわたり「被害者が参加して刑事裁判はどう変わったか」というテーマのシンポジウムでした。

パネリストが素晴らしい。

香川徹也 裁判官(最高裁判所事務局刑事局第二課長)
河原誉子 検察官(最高検察庁検事)
野嶋慎一郎 弁護士(06年~09年司法研修所刑事弁護教官)
川上賢正 弁護士(01年度福井弁護士会会長)
杉本吉史 弁護士(元大阪弁護士会犯罪被害者支援委員委員長、オウム真理教被害者、大阪教育大附属池田小学校事件遺族、JR西日本福知山線事故の遺族支援)
小倉博 弁護士(犯罪被害者支援弁護士フォーラム代表代行)
白井幸一 弁護士(NPO静岡犯罪被害者支援センター副理事長、静岡大学法科大学院「犯罪被害者と法」の授業担当、あすの会顧問弁護団)
山崎勇人 弁護士(日弁連犯罪被害者支援委員会、全国犯罪被害者の会(あすの会)顧問弁護団)

近藤さえ子 中野区区議会議員 被害者遺族(夫が職場の上司の逆恨みから路上で拉致監禁され窒息死させられた事件のご遺族)
小沢樹里 被害者遺族(家族が載っていたい車に飲酒運転の乗用車が中央線を越えて正面衝突し、義理の両親が死亡したご遺族)
匿名希望被害者遺族(コンビニ店主の夫が深夜のコンビニ強盗にアイスピックで17箇所を刺され死亡した強盗殺人事件のご遺族)
匿名希望被害者遺族(姉の元交際相手によって実母が殺害された強盗殺人、死体損壊、死体遺棄事件のご遺族)

コーディネーター
高橋正人 弁護士(全国犯罪被害者の会(あすの会)副代表幹事、常盤大学大学院被害者学研究科兼任講師、被害者参加裁判を7件経験し、犯罪被害者の支援を専門にしている。法務省被害者参加制度3年後見直しの意見交換会委員)

平成20年12月1日から、被害者参加制度が実施され、被害者が直接、刑事裁判に主体的に参加できるようになった。被害者参加制度によって被害者遺族は何をしたのか、その意義は何なのか、ご遺族を支援する弁護士は刑事裁判の段階からどのように支援しているのか、刑事被告側弁護士は被害者参加制度によってどのような影響を受けたのか、検察官は被害者遺族とのコミュニケーションが増えたことで求刑に変化が生じたのか、裁判官は裁判員裁判の実施により判決文にどのような変化が生じたのか、など時間がどれほどあっても足りないと感じるパネルディスカッションだった。
会場に来ていた弁護士からの激しい質問があり、みな、真剣に被害者支援に取り組んでいることがわかった。

警察捜査や交通事件事故に取り組んできた私が、来場者の質問で最も関心を持ったのは2010年、30歳の子供が交通事故で死亡した交通事故のお父様がした質問だった。いや質問というより法曹三者に対する素直な要望である。
お父様は次のように意見した。
1.真実を知りたい
2.加害者の真摯な反省
3.加害者に対する厳正な処罰
多くの交通事故被害者、遺族が直面した問題である。こんな当然のことが現在の裁判では実現できないのである。
警察の杜撰な初動捜査結果を不自然である、起こり得ない事故態様であるという視点に立つ法曹界の者が少ないのである。

裁判官、検察官、弁護士、遺族が何を語ったのか、このシンポジウムの様子は後日、当ホームページでも動画配信予定(匿名希望者がいるため、パネリスト全員の映像は無い)である。

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