交通違反切符の捏造事件。これもたびたび聞くことだ。
今回は北海道警森警察署で発生した。
最近は違反などした記憶がないのに、平成27年10月21日、渡島管内森町に居住する47歳女性のもとに函館運転免許試験場から違反者講習通知書が郵送されてきた。
通知書には身に覚えのないシートベルト違反により累積点数が6点に達したという内容である。
しかし女性には全く身に覚えのない交通違反である。
女性は翌日森警察署に赴き事情を説明。
警察官に見せられた違反を自認した証の署名は明らかに自筆の署名ではない。
指紋も採取され、捜査が開始された。
約10日後、ようやく違反をしていないという事実を警察官から告げられた。
しかしその時の警察官の対応はなお警察不信を強める結果になる。
警察署幹部警察官は、この事実を外部に漏らさず内密にして欲しいと申し入れをする。
このような体質がまだまだ警察には残っているのだろう。
ところで何故警察官はこのような必ず発覚するはずの違反捏造を行うのだろう?
やはり実績を求められるからである。
警察は取締り機関であるから、当然取締りをしない警察官よりも多く取締りをした者が優秀とされる。
表彰機会も取締りをした警察官は圧倒的に多い。
しかし取締りをしたからと言って、極端に昇任試験が有利になるわけでもなく給与、賞与に大きく違いが出るわけではない。
それでも組織で働く者としては、一時の間であっても上司に褒められたい、認められたいと思うし、自慢もしたくなる。
また取締り実績不振であれば上司から検挙実績を上げるよう指導を受ける。
こんな単純な理由で市民が不愉快な思いをする捏造事件の犠牲になっている。
信頼を得る道のりはまだ遠いと感じた。