京都無免許運転交通事故

2012年04月26日 · 未分類

捜査が進むにつれて、というよりも報道により明らかにされてきたことですが、少年は無免許運転を常習的に繰り返していたということです。無免許運転に失効無免許や停止中無免許などいくつがの態様がありますが、事故を起こした少年は全くの無免許でした。
この場合、少年に乗用車を運転する技能を有していたと認めるか、自己流で覚えたのだから運転技能は無い、と判断するか議論が分かれるところです。市民感情から言えば当然運転技能が無いという判断だと思います。しかし実際にはバイクも乗用車も自分の意思で運転しようと思い、自分の目的とする所へ行けるのですから運転技能は備わっていたと判断できるかもしれません。だだ、運転免許というのは単に運転技能だけを指すのではなく、交通法規のレベルも同時に要求され、一般に禁止されている行為を許可する行為ですから、失効無免許や停止中無免許という形式的な無免許とは性質が全く異なり、根本的な遵法精神が備わっていないわけです。交通事故教育の本質は遵法精神の醸成ですから今回のような悲惨な交通事故を繰り返さないことを真剣に取り組んでいくなら、法令の罰則引き上げとか適用条件の緩和、交通安全施設の充実といったこと以上に、交通安全教育に時間と費用をかけることが重要だと思います。
停止中無免許や失効無免許などは、法制度を十分理解している者の利己主義によって行われる犯罪ですから、これらは罰則を強化し当然かもしれません。この種の無免許運転の態様と京都の少年無免許運転態様は異なった性質であることを理解した報道を期待したいところです。

タグ :