失効無免許でパトカー運転

2012年05月11日 · 未分類

愛知県江南署の24歳巡査が運転免許を失効したまま約2ケ月間、パトカーを運転していた事実が発覚しました。報道ではこの事案について巡査は「うっかり失効」ということで刑事処分ははく警察内部規定に基づいて処分を検討するということです。
さて、「うっかり失効無免許」とうどういうもので、どうして無免許運転なのに刑事処罰がされないのでしょう?これは、道路交通法上で無免許運転は故意班とされいるからです。ですから同じ有効期限が失効した無免許でも、「有効期限が切れていることは知っていたが忙しくて免許更新にはまだ行ってません」とう類の失効無免許は立派に無免許運転が成立し刑事処分を受けることになります。しかし「有効期限が切れていることをすっかり忘れてました、確か来年が更新時期だと思ってました」と勘違いや思い込みのまま車を運転しても、これがいわゆる「うっかり失効無免許」というもので刑事処罰の対象にはならないのです。
では、うっかり失効無免許のまま一時不停止違反をして警察官に止められてしまったらどうなるでしょう?答えは通常の青切符(反則告知)処理はされません。ここからは非反則者とか非反則行為という極めて難しい、というよりややこしい概念があるため説明は省略します。お聞きになりたい方は直接お問合わせください。話を戻して、うっかり失効免許のまま一時不停止違反で取締りを受けると赤切符処理され違反項目は、無免許運転と一時不停止の2つの違反として処理されます。赤切符ですので銀行に行って一時不停止違反の反則金7000円を銀行で仮納付する手続きもありません。成人であれば検察庁に送致されたうえ、反則金相当額の罰金が科せられるのが通常だと思います。
ところでこの巡査の上司の警部補は巡査の事案を把握しておきながら署長、副署長に報告していなかったということも発覚し、監察官は警部補の処分も考えているという報道です。どうしてこうも処分、処分となるのか・・・・・本当に残念です。そして副署長は例によって「再発防止に努める」とコメントしてます。しかし、ここが私なりに許しがたいところですが、警察署にも安全運転管理者という責任の者がいます。普通の場合、安全運転管理者は副署長であり、公務の一環として安全運転管理者講習を受けているはずです。そして安全運転管理者は、運転手が飲酒運転や過労運転、無免許運転などにならないように管理する立場にあるのです。
運送事業者の場合はこの安全運転管理者の責任が強く求められます。その責務を副署長が果たしているのなら、警部補からの報告を受けなかったので知らなかった、という言い訳はできない立場にあると思います。再発防止に努めます、というコメントではなく、未然に防げなかった責任を自らに科すのが、組織上の地位、立場というものだと思います。

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