宮崎駅前の歩道暴走事故

2015年10月31日 · 未分類

10月28日、宮崎県JR宮崎駅前で73歳男性が運転する軽自動車が歩道を暴走し、女性2名が死亡、男女4名が重軽傷を負う極めて異常な暴走事故が発生した。

10月29日、この事件について当社佐々木がTBSテレビ「ひるおび」で解説した。

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佐々木の基本的考えは、人は間違いを犯す、だから間違って歩道に進入することは想定される。しかし間違いに気付いたら止まって修正するのが人である。

73歳男性は大通りの車道から歩道に誤って進入したら、明らかに周辺の交通環境の違いを認識し間違いに気付いたはずで、最初に停止する機会があった。
しかし彼は運転を継続する。

何故?
最初の疑問である。

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歩道を走行中に人に衝突し自転車を巻き込む事故を起こした時にも止まる機会があった。
その衝撃に普通は止まる。
しかし彼は運転を継続する。

何故?
ここでも疑問が湧く。

歩道の所々にある車止めをかわして、歩道の左側を運転している。
その間の歩道走行中、ブレーキランプが点灯する映像も残されており、アクセルとブレーキを踏み分けハンドルを調整して運転操作をしている。
実際、途中で停止もしている。
なのに何故、運転を再開させたのか?

約700mも歩道を運転しているのに何故、最後は歩道右側のコンクリートベンチに衝突し車を暴走させる状態になったのか?

たくさんの疑問がある。

車の運転とは、認知、判断、操作の繰り返しと言われる。

男性の運転は歩道と車道の交通環境を認知する能力が欠け、危険を判断する能力にも欠け、ブレーキをかけ停止する適切な運転操作もできない状態に陥っている。

時代の変化の中で超高齢化社会が進み、従来は徒歩で徘徊し歩き回っていた認知症患者が、車での徘徊に変わってくるとその危険性は自己の生命の危険に加え、多数の生命の安全を脅かす凶器に変貌する。

社会全体で考えることである。

他方、歩道、横断歩道は歩行者の絶対安全が無条件に確保されなければいけない場所である。
道路整備のハード面で物理的に車両の進入を阻止して歩行者の絶対安全を確保し、歩車分離信号など構造的に安全を確保する取り組みは喫緊の課題だと思う。

お亡くなりになられた方のご冥福とお怪我をなされた方の1日も早い快復をお祈りいたします。

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