2020年12月、青森市内で横断歩道上に横たわっていた女性が青信号で通過したタクシーに轢過される事故が発生しタクシー運転手はそのまま運転を継続した。
事故の状況はドライブレコーダーに記録されており、青森地検はタクシー運転手について、自動車運転過失致死罪については不起訴処分とし、救護措置を講じずそのまま運転を継続した事実について道路交通法違反(ひき逃げ事件)として起訴した。
青森地裁は検察官の起訴事実を認め、タクシー運転手に対し懲役1年2月執行猶予3年の判決を言い渡した。
控訴審は仙台高裁で開始され、当社は控訴審からタクシー運転手の弁護士となった2名の弁護士から依頼を受け、ドライブレコーダーの映像解析や、延べ約8時間、3日間の走行実験を実施しその結果、被告人は無罪の意見書を弁護士に提出した。
2名の被告人弁護士は当初から非常に熱心に一審捜査側提出のドライブレコーダー解析結果に問題点を見出しており、実験に基づくデータ解析結果を正しく反映させることができた。
2023年2月9日、仙台高裁で控訴審判決があり、一審青森地裁判決を破棄し、被告人に対し逆転無罪判決を言い渡した。
2月10日、東奥日報朝刊