2020年5月福島県三春町で男女2人をトラックで跳ねて殺害し、殺人罪、道路交通法違反などの罪に問われた被告男性(53才)は、一審福島地裁郡山シムの裁判員裁判で死刑判決を受けた。
この事件について当社は控訴審から被告人弁護士の依頼を受けて携わり、現地調査や一審資料の精査を行って意見書を作成し2022年11月、被告人側専門家証人として証人出廷した。
当社は一審死刑判決の量刑について意見を述べる立場ではないため、犯行動機と計画性の関連性について被告運転のトラックと現場の走行位置状況を踏まえて専門的立場から証言した。
被告人側弁護士の主尋問に続き検察官の反対尋問に応じて当社に与えられたの全ての役割を終えた。
2023年2月16日、仙台高裁で判決があり、死刑判決の判断で重視される犯行動機と計画性を一審福島地裁郡山支部より低く評価し死刑判決を破棄し無期懲役に減刑した判決を出した。
極めて重大な事件の裁判に携わった者として、死刑から無期懲役に減刑された意味について、被告には終生、被害者の冥福を祈り続ける時間に当てて欲しいと願うだけです。
被害に遭われたお二人のご冥福を心からお祈り申し上げます。
2023年2月17日、河北新報朝刊