普通、市民は自分の住所、氏名、生年月日、職業、家族構成など個人の特定に関することは人に話したがらない傾向にあると思います。インターネットや携帯電話が急速に普及したころからは個人情報を保護するという概念も大変重要な問題となり社会全体が匿名性を帯びるようになってきたと思います。このような社会の中にあって、警察という組織は被疑者であれ被害者であれ、参考人(目撃者や協力者など)など警察と何らかの形で関わりを持った人物については貪欲なまでにその人物の人定事項(住所、氏名、生年月日、職業、連絡先等)を把握することに夢中になります。犯罪捜査をする機関ですから事件事故関係者を特定するのは当然なのです。しかし、犯罪事件には直接関係しないような警察官に対する苦情や要望、友人知人、隣人との出来事などはできることなら匿名で通報して処理してもらいたいと思う方もたくさんおります。ところが警察官という職業ではどうしても、何かの事件に発展した場合とか、出動してから処理を終了するまでの顛末を報告するとか様々な理由で、犯罪事件捜査に準じてどうしても通報者の人定を明らかにしておきたものなのです。また、本当に警察官の力を必要としている人であれば自分のことをまず名乗るはずだ、だから匿名通報をする人については特に即座に取り掛かる必要性がないものだ、と解釈してしまう心理が強く働くのです。匿名で警察署や交番の警察官に苦情、要望、地域がかかえる問題などを意見的に話しても何ら変化はないと思います。匿名では問題解決を図っても回答のしようがないため、事実の確認はするでしょうが具体的対策をとるというアクションには至らないのが現状だと思います。110番通報は匿名でも受理します。当然、あなたのお名前は?、住所は?、電話番号は?など聞かれますが、匿名にしても現に今事件事故が発生してる緊急の110番通報は受理し、現場に警察官を臨場される指令をします。だから悪戯の110番通報は絶対にしてはいけないものなのです。
話を匿名通報に戻して、基本的に匿名通報ではみなさんが望んだ結果を得る警察官の出動、要望意見の改善は期待できないと思います。
因みに匿名ではありませんが、警察法第79条の規定に基づいた都道府県公安委員会に対する苦情申出制度というものがありますが、こちらは必ず結果を出して回答の報告を受けることができます。(苦情の用件は限定されています)
そのほか管区警察局に対する苦情相談もできます。こちらの方が対応は適切な感じを受けます。気になる方はご連絡ください。
匿名の届出について
2012年07月15日 · 未分類
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