先般の国家公安委員長の発言を受け警察庁は有識者による懇談会を設けることにした。
「地元の人は取締り場所を知っており摘発されるのは県外者がほとんど」「重大事故に直結する場所で見かけない」「前方不注視などが原因の事故が多くなっているのに速度超過違反に重点をおくのはいかがなものか」など、取締り場所の固定化や重点指向の見直しを促す内容である。
取締りの目的は交通事故防止が最大目的だが、スピードが上がれば事故の被害は大きくなるため、事故発生を見越した被害軽減策としての目的も含んでいる。同じ考え方としてシートベルト違反やチャイルドシート違反も直接的には交通事故防止よりも事故発生時の被害軽減である。
当然、スピードが上がると制御が困難になり事故発生の原因にもなる。
取締り対象速度や規制標識の60km/hが速いか遅いかと数字を検討ただけでは無意味で、多くは通学時間帯の通学路など場所との関係で判断される。
その取締り場所が固定化しているところに検討材料があると思う。
取締りによって事故防止が達成されるとは思わないが、適性妥当な取締りは交通社会に絶対欠かせないことも間違いない。