出張から戻り各種ニュースを点検していたら、ちょっと信じられない大阪府警の警察発表が報道されていた。
見出しタイトルのとおり「パトカーを運転していた巡査部長と助手席に同乗していた巡査長を救護措置義務違反(ひき逃げ)で立件し、書類送致した」という
大変ショッキングな警察不祥事である。
府警の発表によると2人の警察官は事実を認めた上で
「人命に関わる110番通報を受けていたため、現場到着を優先させた」と弁解しているようだ。
事件の概要は次のとおりである。
大阪府岸和田市で10月4日に「歩道に人が倒れている」という110番通報で現場急行していた岸和田署のパトカーが
無職の少年が運転していたミニバイクと衝突したが事故の届出をせず、放置して現場に向かった。
約2km先の目的地に到着してから事故発生を通報したというものである。
これは明らかに間違った警察官の判断である。
110番急訴事件であっても、まずは事故発生の報告、怪我人の救護は最優先で
現場臨場は無線で他のパトカーの先着を要請すればいいだけである。
事故を起こしたら直ちに車の運転を停止すること
事故があったことを最寄の警察署の警察官に届け出すること
怪我人がいれば救護すること
これは絶対に例外なく怠ってはいけない。
府警報道が正確であれば、ミニバイクはパトカーの前方で蛇行運転して進行妨害していたということで
公務執行妨害で逮捕、送致しているがミニバイクの運転手は「自分からあたりに行っていない」と否認している。
かりに蛇行していて妨害行為があったとしても
事故をわざと発生させてミニバイクを転倒させ妨害を排除し
現場に向かうということは絶対に間違いである。
現場急行するために妨害行為をしていたミニバイクにパトカーを
わざと衝突させて転倒させたというのであれば
もはや故意犯で交通事故ではない。
傷害事件は場合によっては立派な殺人未遂である。
ことの重大性をしっかりと認識して欲しいと強く望む。