科学調査用特殊写真撮影による痕跡写真
特殊写真撮影
科学調査用光源を照射し専用カメラで撮影
上記の写真は黒色生地のジャンパー右袖肘部分です。
歩行中接触事故に遭遇しましたが、有効な接触事実を第三者に説明することが困難でした。
完全暗室内で科学調査用光源を照射し専用カメラで撮影した結果、接触された部位のみの生地にしっかり痕跡が残されていることが確認できます。
全ての痕跡が必ず撮影されるわけではありませんが、特殊写真撮影をしてみなければわからないものもたくさんあります。
着衣に付いたタイヤ痕の発見が困難な場合
- 自転車の前輪は歩行者に衝突したのか割り出してもらえないだろうか?
- 被害者は跳ね飛ばされた後にタイヤで轢かれた事実を割り出して欲しい。
このような調査依頼を受けることがあります。
右の写真は一般的な濃紺色デニム素材のGパンです。
白地の素材であれば比較的容易にタイヤ痕などの痕跡が残されているかを確認することができます。痕跡が付着していれば見逃すことはないと思います。
しかし黒系統の素材では相当注意深く観察しても肉眼では何らかの痕跡が残されているかを割り出すことは非常に困難な場合があります。
右のGパンのような場合、多くは「着衣にはタイヤ痕など目立った痕跡は発見できなかった」という結論になり、あたかも本当に痕跡が残されていなかったように特定されてしまう恐れがあります。
科学調査用装置で撮影
左上の写真は同じGパンですが、科学調査用光源を駆使して当社写場で撮影したものです。
可視光線上では確認できなかったGパンに、はっきりと黒色の痕跡が確認でき有効に写真撮影がされています。
右上の写真では、タイヤの側面に刻み込まれている細い線の模様がはっきり残されているのが確認できます。
このような捜査は警察でやってくれているのではないですか?
そう思っている方は事故当事者だけでなく弁護士の先生方など大勢いると思います。
しかし、実際に交通事故の当事者になられてどうでしたか?
開示された書類の中に着衣の写真があればいい方で、「着衣は病院でゴミ袋にまとめて返された」という経験をした方も大勢いると思います。
警察は死亡ひき逃げ交通事故捜査や重要特異な交通事故事件捜査の場合、当然着衣などから犯人に結び付く手がかりを求めて様々な科学的捜査を行います。日本のこのような科学捜査力は世界一だと思います。
ところが、日常的に発生している死亡事故、重傷事故などでは全ての着衣や所持金品を綿密に調べる必要がないため、外見上確認できない場合は、「確認できない」という捜査結果で落ち着いてしまうのです。
そして、事件から時を経て裁判などが近づき「私たちの大切な人は最期をどのように迎えたのですか?タイヤに轢かれているのですか?」と検察、警察の捜査機関に質問しても、明確な回答を得られず辛い思いをするのです。
現状では全事故事件の着衣や所持品等を科捜研等の捜査機関が詳細に写真撮影をすることは物理的に困難だと思います。
特に民事裁判に際して必要性があるという理由で県警、科捜研の捜査機関に「当時の着衣を科学的に採証して下さい。もう一度よく調べてください。」と現物を持ち込んでも受け付けてもらえません。
当社では最大限の努力をして着衣等の写真撮影を行います。
しかし当社にある装備機材で必ず理想的に完全な写真が撮影できる保証はありません。
何も痕跡は残されていなかったという結論に達する場合もあるし、何かが残されていることは確認できるが、それが何であるかは特定できないという場合もあります。
当社が常に考えていることです。
着衣などの現物が残っているならご連絡ください。
何ができて、何ができないのか等、ご相談にのりたいと思います。
ご相談ください
- 車の痕跡確認はどうするのか?
- バイクが転倒する前にバイクと車は接触したのだろうか?
- 車に残されている傷や擦過痕などをはっきりさせて欲しい。
このような問題に突き当たる時があると思います。
当社は真相に迫る鍵がそこに存在するなら、可能な限り問題の具体的解決策を考えます。
ご相談ください
着衣などであれば郵送という方法もありますが、自動車やバイク、自転車の痕跡採証は対象物がある場所へお伺いいたします。
当社は設立以来、多くの民事裁判、刑事裁判に携わってきました。
その中で有効な証明資料が少なくて悩んでいる当事者を多く見てきました。また資料が少ない故に有効な調査報告書を作成できないということも経験しております。
当事者や弁護士の先生方と十分な打ち合わせを行って、最前の資料が作成できるように努めたいと考えております。